こんにちは、シナリオと演出の監修を主に担当している奥田です。
先日公開された樋口からのブログコメントでも軽く触れていましたが、今回のシナリオは僕を含め四人のスタッフが関わっていて、そこにさらにイベント演出やゲーム面等、諸々の調整が加わって、最終的なゲームイベントが組み上がっていくことになります。
早い話、完成に至るまでに色んな人間の手が入る訳ですが、お陰でしばしば(いい意味で)思いがけない化学変化が起きることがあります。
それで思い出すのが音声収録のことです。
最初の頃は僕たちスタッフの拙さもあって、声優の皆さんにも模索しながら演技していただいたものでした。
それが収録が進むにつれ、段々と声優さんの中でキャラ像が出来上がっていき、パーティ内の互いの立ち位置も見えてきたようで、そうなると目に見えてノリがよくなっていきました。
さらには声優さんの方から、ご自分の担当キャラについて、この状況ならこういう言い方の方がいい、と提案していただくまでになって、「ああキャラを育てていただいているなあ」と強く実感しました。
終盤、スキットの収録の頃ともなると、皆さん収録外の会話までキャラになりきって、それはもうノリノリ。
聞いている方も楽しくなる収録風景が印象的でした。
(※「スキット」台本の一部です)
もちろん皆さんプロですから、なにも珍しいことではないのかもしれませんが、ひとつの作品を皆で作り上げていく感覚、本当の意味での共同作業ということを実感させていただき、僕自身にとっても貴重な瞬間でした。
シナリオの意図と違う演技から想定以上の面白さが生まれる。
音声に限ったことではありませんが、まさに集団作業ならではの醍醐味です。
そうやって生まれる面白さを、僕自身も楽しみながら作業をしています。
この「面白さ」をちゃんと製品に反映して、それをプレイしてくださるユーザーの皆さんにも伝えられるよう、今、最後の仕上げを行っているところです。
お楽しみに! |