こんにちは、ディレクターの浪川です。
「機動戦士ガンダム戦記」の発売から4ヶ月あまり、あっという間に大晦日を迎えてしまいました。お蔭様で多くのお客様に遊んで頂くことができ、大変感謝しております。
12月31日と言えば、ア・バオア・クー宙域にて連邦軍とジオン軍との最終決戦が繰り広げられ、翌0080年1月1日は一年戦争の停戦が成立した記念の日でもあります。
そんなガンダムファンには感慨深い時期でもある年の瀬、節目の時期ということもありますので、この場をお借りして皆様にまずはお礼申し上げたく思います。本当にありがとうございました。
さて、前回から大分時間が経ってしまいましたが、第5回目の開発こぼれ話をお送りします。今回の記事の内容は「武器の隠しパラメータについて」です。
「ガンダム戦記」の武器には、攻撃力、射程、弾数などの基本的なパラメータ以外に、ステータス表示では見ることができない不可視データが設定されており、個々の武器の個性や性能に変化を与えています。
これまでにも、隠しパラメータの一つである「チャージ速度」やアルファベット表記の「武器・盾の速度」について補足的な解説をしてきましたが、今回はさらに深い所に焦点を当てて公開いたします。
<今回、初めて公開するパラメータ>
・拡散範囲とチャージ後拡散範囲
・弾速
・トリガー間隔
・誘導性能
・爆発半径
・ダウン属性
では、個々のパラメータについて解説していきます。
《 拡散範囲とチャージ後拡散範囲 》
弾のバラける範囲を示すパラメータで、半径0〜50mの範囲で設定しています。
チャージしていない状態の「拡散範囲」と「チャージ後拡散範囲」の2つの値を別々に設定することで、武器ごとの性格を設定しています。
チャージ行動による拡散範囲の変化には3つのタイプがあり、武器カテゴリーごとに下の様な値が設定されています。(当てはまらない特殊武器も存在します)
<チャージによる収束効果あり>
マシンガン系 8〜15m → 3〜6m
ビームライフル系 4m → 1m
ショットガン系 35m → 20m
スプレーガン 30m → 10m
<チャージによる収束効果無し>
狙撃銃系 0m → 0m
バズーカ系 5〜10m → 5〜10m
キャノン系 15〜20m → 15〜20m(※ミサイル含む)
<チャージによる拡散効果あり>
スプレッドビーム 30m → 50m
マルチランチャー 30m → 50m
拡散範囲が広く当たりにくいショットガンやスプレーガンも、チャージ収束してから発射すれば大量の弾を敵に叩き込むことができます。また、逆に硬直効果のあるスプレッドビームやマルチランチャーはチャージ拡散してから放つことで、複数の敵の足を止めることが可能です。
《 弾速 》
弾の飛ぶスピードを示すパラメータです。武器カテゴリーごとにスピードを設定しています。狙撃銃が最も弾速が速く、ミサイルが最も遅くなっています。
速い 1.狙撃銃系
↑ 2.ビームライフル系
| 3.キャノン系
| 4.マシンガン系
↓ 5.バズーカ系
遅い 6.ミサイル系
< 狙撃ライフルは最も弾速が早い >
《 トリガー間隔 》
武器を発射した後、次弾が発射できるようになるまでの間隔を設定するパラメータです。トリガー間隔が短い程、連射できる武器であることを示します。
マシンガンが最も間隔が短く、キャノン系武器がもっとも長くなっています。
短い 1.マシンガン/ガトリングガン
| 2.旧式マシンガン/ヘッドバルカン/ビームマシンガン
| 3.ガトリングスマッシャー
| 4.ガンランチャー/スプレーミサイルランチャー
| 5.ミサイルランチャー
| 6.ビームガン/ビームピストル
| 7.ビームライフル/ロケットランチャー
| 8.バズーカ
| 9.ショットガン/狙撃銃/手投げ弾
| 10.180mmキャノン/マゼラトップ砲
長い 11.キャノン/ビームキャノン/スプレッドビーム
《 誘導性能 》
弾の誘導性能です。この性能が設定されていると、弾が敵に向かうように飛んでいきます。実弾系の武器のみに設定されたパラメータとなっています。
高い 1.ミサイルランチャー(携行武器)
| 専用ミサイルランチャー(ザメル、RX−81、ガンタンクII)
| マルチロケットランチャー(GP02)
| 頭部ロケット弾(ズゴック系)
| 魚雷(ハイゴッグ)
| 2.魚雷(ゴッグ)
| 3.ミサイルランチャー(ゲルググ)
| 4.ミサイルシールド(ギャン)
| スプレーミサイルランチャー(ガンキャノン)
| 5.グレネードランチャー
| 6.バズーカ系/ロケット砲系
| 7.クナイ/ヒートロッド/ハンドアンカー/ジャベリン
低い マゼラトップ砲/180mmキャノン
< 敵を追いかけるミサイルランチャー >
《 爆発半径 》
爆風が発生する武器の爆発半径を示すパラメータです。爆風には当たり判定が設定されていますので、この数値が大きい程、広い範囲にダメージを与えることができます。
広い 1.680mmカノン(ザメル)
| 2.クラッカー/ハンドグレネード(ジムストライカー用)
| 120mmキャノン(ガンタンク)
| 大型キャノン砲(ドム・キャノン単砲仕様)
| 3.ハンドグレネード(ジム系)
| アサルトキャノン(RX−81系)
| 240mmキャノン(ガンキャノン)
| キャノン砲(FAガンダム)
| 4.120mmキャノン(ガンタンクII)
| 240mmキャノン(量産型ガンキャノン)
| 5.120mmキャノン(量産型ガンタンク)
| 180mmキャノン(ザクキャノン)
| 360mmロケット砲(ジムキャノン)
| 2連装キャノン砲(ドム・キャノン複砲仕様)
| 6.ハイパーバズーカ/ラケーテンバズ
| 180mm大型キャノン/マゼラトップ砲
| 7.ジムバズーカ/ジャイアントバズ/クレイバズーカ
| 8.360mmロケット砲/ザクバズーカ
| ロケットランチャー(陸戦型ジム)
| 9.各種ミサイルランチャー/各種ロケットランチャー
狭い グレネードランチャー/ガンランチャー/ミサイルシールド
1:65m 2:50m 3:45m 4:40m 5:35m
6:30m 7:25m 8:20m 9:10〜5m
※爆発半径内の爆風によるダメージは、爆発範囲や武器種類にかかわらず、一律50%となっています。
< チャージして発射すれば爆発半径はさらに拡大する >
《 ダウン属性 》
この属性がある武器がヒットすれば、敵をダウンさせることができます。
・クラッカー/グレネード
・キャノン系
・ビームキャノン系
「クラッカー/グレネード」及び「キャノン系」は爆風にもダウン属性が設定されているので、複数の敵を同時にダウンさせることも可能です。
今回、ご紹介したパラメータは、攻略本などでも紹介していないものです。
実際のゲーム内部では、内部処理専用の値で処理しているため、それをそのまま出しても分かりにくいかと思いましたので、性能順という形で公開させていただきました。装備武器や搭乗MSを選択する際に活用して頂ければと思います。
さて、5回に渡ってお送りした開発こぼれ話も、今回を以って終了とさせていただきます。全5回全てをパラメータや計算などの詳細な話でまとめるという、少々偏ったな記事になってしまいましたが、最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
年末年始のお休みも、引き続き「機動戦士ガンダム戦記」でお楽しみ頂けましたら幸いです。それでは皆様、良いお年を! |