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デモパート制作こぼれ話(5)2Dアニメと3Dデモとの合成(2)ラフムービー
[デモパート制作こぼれ話] / [2009-12-29 12:23:07]

デモパート制作こぼれ話も5回目となりました。前回はコンテの中の1カットに着目してご紹介しましたが、今回は「2Dアニメと3Dモデルの合成」デモを、もう少し長い尺で、かつ動画なども交えつつご紹介したいと思います。

紹介素材は、ジオン編で序盤に登場する「イフリート奪還デモ」です。まずはコンテからご覧ください。

終戦後、連邦軍がジオン軍から接収した新型機「イフリート・ナハト」の起動試験に乗じて、連邦軍から鹵獲(ろかく)したジムでエリクが基地に潜入、奪還を図る、というのがおおまかな流れです。



前ページから続く2カット目、ジムは3Dのモデル、それにかぶさる形でフレームインしてくるエリクは2Dアニメになっています。ここでも、コックピット内のエリクの目線とジムの顔の向きを合わせて芝居させるなど、演出の遠藤さんによる細かな指定がなされています。














カット20〜22にかけて、イフリートを起動すべく操作をするエリクの映像に重ねて、他のメンバーが同時進行で作戦遂行中であることを示すセリフが付記されています。




カット23、奪われていくイフリートを苦しげに見る連邦兵。イフリートはスラスターを全開にし、格納庫から漆黒の闇の中へと去っていきます。









…と、コンテで映像の流れを把握しつつ打ち合わせを進めるのは以前にも話した通りなのですが、サンライズさん、ゲーム開発サイド双方でカットの繋がりのイメージをより共有するために、このシーンに限らずラフムービーを制作したりもしています。以下にご紹介しますのでご覧ください。



なお、ここに掲載したコンテは決定稿に近いものですが、ラフムービーはそれより若干古い状態のコンテを元に制作したものなので、製品版と比べて、

・カット10のジムのヘッドバルカンの表現が、マズルフラッシュ(銃器を発砲する際に銃口からもれる閃光)のみを強調し火線を省略している。
・カット13、エリクがジムから降りる際のカメラ位置やその後の演出が異なる。
・イフリートに乗り込んだ後のエリクの描写がまだ入っていない。
・イフリートのモデルが仮モデルになっている。

など、差異がたくさんあります。そのあたりを見比べてみるのも面白いかもしれません。

このラフムービーを元に、各カットの完成度を高める作業を進めていくのですが、せっかくのこぼれ話なのでその途中バージョンのムービーもご紹介しようと思います。前述のコンテのうち、カット13、カット14、カット15の制作途中をムービー化しましたので併せてご覧ください。







さて次回は、「3Dモデルのみ」のデモシーンの制作こぼれ話をお届けする予定です。3D表現はゲームの得意とするところなのですが、実はここでもサンライズさんとのやりとりが活かされたりしています。お楽しみに!



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http://tov.b-ch.com/blog/0081/archives/2193