俺だ。
昨日、とある学校の門に卒業式と書いてある立て板があった。
人間というものは自分の成長するため、
もしくは実感するために節目、区切りと言う物が有効な様だな。

「ゼロワン。それはお前だってそうではないのか?
それに、区切りと言うのはそういった時間や季節だけではないと思う
ぞ。
卒業式などなくとも、人間も我々も変化する区切りというものがあるは
ずだ」
「何!?」
「ケイタとの出会い、
それはお前にとっての一つの区切りだったのではないか?
今までの自分が深く形成されているほどに、
大きな区切りと言うものが必要になるのではないだろうか?
そういう意味ではケイタはお前にとって、
もちろん私にとっても大きな区切りをつけた存在だと思う」
「もし、ケイタと出会わなければ、
今頃お前はどうなっていたのだろうな」
「ふん、くだらん。
そんな、過去のたらればなど思考するだけ無駄だ。
我々の力をもってしても、過去に戻ることはできん。
それに、今の俺以外に、俺自身が存在することはないのだからな。
そんなことに時間と労力を使うヒマがあれば、
俺は、これから、そして今思う疑問の解を求め思考し行動する。
さらば。るるる〜♪」
「なんだか、久しぶりにいいことを言っている気がする」
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