ゼロワンだ。
大分暖かくなってきたな。

「知っているか?セブン、サード」
「何がだ?」
「何でしょう?」
「中国から黄砂というものが飛んできている」
「うむ。東アジアの砂漠域や黄土地帯の黄砂粒子が強い風で大気中に舞い上が
り浮遊しつつ降下するやつだな」
「いちいち説明くさいな。あいかわらず。
コレが俺には以外と厄介だ」
「そうなのか?」
「セブンやサードはともかく、
俺の黒いボディには目立つのだ」
「そんなことか!」
「なんだと!重要なことだ!
黄砂で色が変わったデビルKなど説得力がなくなるではないか!」
「別にそんな説得力など必要ない!」
「それに、関節などに入ると故障する危険性もある」
「言われてみればそうだな。
我々は精密機械だからな。
だが、今までそんなに気にしたことはないが…」
「ふっ、お前が鈍感すぎるからだ」
「ちがう!私はケイタがしっかりホルダーに入れているから大丈夫なのだ!」
「私も桐原様がホルダーに入れて保護しておりますし、
普段は桐原様は車で移動いたしますので…
我々はそれほど、気になることではないのですが…
大変なのですね。ゼロワン」
「…」
「あ、ケイタ。学校は終わったのか。
テストはどうだったのだ?おい、ケイタ?
元気がないな。…無視か」
「察してあげましょう。そっとしてあげるのが一番かと」
「…おい!網島ケイタ。おい、まて!」
「ゼロワンの奴、ケイタにホルダーを頼む気だな」
「その様ですね」
「しかし、根本的に、あいつは一人で行動するから、意味はないと思うが…」
「察してあげましょう。セブン」
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